院長の濱谷です。
COVID-19(新型コロナウイルス)の発現によって、口腔ケアによるウイルス対策が注目されております。その理由を3回に分けてお話しします。
今回は2回目、「歯周病菌とウイルスの関係」についてです。
■歯周病菌が低下するとウイルスも低下する(2019年日本大学歯学部の発表による)
プロテアーゼという歯周病菌が持つたんぱく分解酵素があります。たんぱく分解酵素ですから口の中の粘膜を破壊します。これにより少量のウイルスでも容易に増殖・感染が引き起こされる可能性が示唆されています。また、歯周病菌が多量に存在する状態の場合、ムセたりするだけで直接歯周病菌が肺に到達し、そこでプロテアーゼが肺胞を壊すという報告もあります。さらに別の研究によるとアジスロマイシンという抗生物質を使用した長期抗生物質療法を行なっている患者はコロナウイルス感染に対し無症状だという報告があるそうです。アジスロマイシンは歯周病細菌の一つであるスピロヘータ科ボレリア属の細菌に対する効果があります。(鶴見大学/花田教授の報告より)
<前回のお話しはこちら↓>
「ウイルス増殖防止の決め手は舌磨き」