こんにちは。院長の濱谷です。
コロナに始まりコロナに暮れた2020年。例年であれば忘年会に新年会、クリスマスにお正月、家族旅行や帰省など心躍るイベント盛り沢山の時期ですよね。今年の年末年始はそれどころではなく、日々の感染動向を一喜一憂していらっしゃる方も多いのではないでしょうか?これから本格的な冬の乾燥シーズン。以前からこの季節の保健標語は「うがい・手洗い・マスク」でしたが、今回は「手洗いとマスク」について再考しましょう。
そもそもなぜ手洗いするのでしょうか?日々診療所でそれとなく患者さんを観察していますと、小さなお子さんからご年配の方まで治療時間中に少ない人で4〜5回、多い人では50回以上、口元、鼻、目、髪を触っています。そのことを指摘するまで触っていることに気がつかないのです。歯科にいらっしゃる方はお口の中が気になっている方が多いので「先生!ココがね・・・」などと無造作に指で触りながら話しかけてまいります。お子さんのお口の中をお母さんが指で触っている場合も実に多いのです。
「口の中に手を入れる」動作は「手についている細菌やウイルスを口内に植え付けている作業」と言い換えられます。もちろん「目」を触れば「目に植え付けている作業」になります。ウイルスの侵入経路は「目」「口」「鼻」です。もっとも無意識に触れる場所です。
無意識に触れる動作への対策は2つ。1つは「清潔にして触ること」もう1つは「直接触らせないこと」。清潔にして触ること=手洗いですね。皮膚上のウイルスは簡単に洗い流せます。水だけで15秒の手洗いでも99%は洗い流せます。市販の手洗い石鹸で10秒手もみ洗いを加えれば99.99%排除できます。触ったらこまめに手洗いですね。
次に「触らせない」こと。人間の生理として顔を触ることをやめることはできませんので、触ることを前提に「マスクとメガネで防御する」ことが大切です。マスクは飛沫を飛ばさない、飛沫を浴びないといった飛沫感染防止効果が注目されますが、実は粘膜に触らせないこと=接触感染予防の効果はとても高いのです。この冬は「3密」に注意を払いながら「手洗い・マスク・メガネ」を用いた感染対策をして乗り切りましょう。もちろん口腔ケアも忘れずに!