今朝、歯科業界外の親切な友人が送ってくれた、
海外における「ドリンクに含まれる砂糖料の展示」画像。
実は町田の健康福祉会館にも、同様の展示はあります。
だいぶ古くなっておりますので、どのような使い方をしているか存じ上げませんが、、、
さて、今から50年前(むし歯の洪水時代)の予防指導は
「砂糖=むし歯の元凶なので砂糖の摂取量は控えましょう。」
という説明でした。
戦後、砂糖の摂取量が増えたらむし歯も増えたので
経験に基づく指導だったのかもしれません。
時代は移って30年前の院長が受けた教育では
「砂糖の摂取量とむし歯の相関はない」
ということになっておりました。
当時の研究では
「欧米では平均的な日本人の砂糖消費量の2倍摂取しているにも関わらず、むし歯の数は圧倒的に少ない。」
という論旨で
「砂糖の摂取量が問題なのではなく、摂取するタイミングと回数の問題である。」
という結論でした。
エビデンスが問われ始めた時代でした。
ところが、最近の多くの論文では
「やっぱり、砂糖の量とむし歯のかかり易さは相関してるよ。」
となってまいりました。
実際には、どの時代の研究も指導も間違ってはいないのだと思いますが、
何処にフォーカスをして研究発表しているか、
で受け取る側の読み取り方は違ってきますね。
エビデンスがあるとされる研究にも当然バイアスはかかっていますしね。
さて、現在の臨床における指導では
「砂糖の消費量が多くなると虫歯になりやすくなりますよ。」
なんて、一般論でお話しても意味がありませんから
その人の「唾液量や唾液の中和能力、むし歯菌に対する感受性、普段の食生活の把握」をした上で
「その人」に向けたアドバイスをするように心がけています。
もちろん、お砂糖の摂取量を控えたほうが良い方にはそれなりのアドバイスいたします。